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撮影:吉村永

やりたいことを突き詰めたら「英語」にたどり着いた

気になった英語を日常の中に取り入れている

──現在のご自身の語学力についてどう思いますか?
昨年、仕事を3ヶ月間休んで、アメリカ・サンディエゴの語学学校に通ったんです。自信は全然ないですし、細かい文法やボキャブラリーが少ないなどの課題はありますが、普段から積極的に話すなど、日常に英語を取り入れているので、前向きになれた実感はすごくありますね。
──普段、日本にいて英語を使う場面はありますか?
あまり多くはないですが、留学中にできたバイク好きの外国人の友人とDMでやり取りするときや、歌詞を書くときにも英語を使うことがあります。もともと勉強は大嫌いでしたが、今では気になった英語表現をメモしてインプットを増やしたり、日本にいながらも学習は少しずつ進んでいるかなと思います。
──英語を学ぶために参考にしているものはありますか?
映画の「アベンジャーズ」シリーズが大好きなので、Netflixで音声と字幕を英語にして繰り返し観たりします。あとは、朝に英語学習系のポッドキャストを流して、無意識に入ってくる情報を英語に置き換えたりしています。それを続けているうちに、不意の場面でも英語が入ってくるようになりました。先日、鎌倉を散歩していたときに外国の方に「同じTシャツだね!」って英語で話しかけられたんですけど、以前よりもスッと聞き取れるようになっていました。

ライブを見たのがきっかけで「あの場に立ちたい」と思った

──数原さんはGENERATIONSのボーカリストとしてデビューされ、現在はソロでも活躍されていますが、音楽の道を志したきっかけを教えてください。
EXILEが好きだった両親の影響です。物心つくころから家の中にEXILEの曲が流れていて、小5のときに初めてライブを見て「自分もあの場に立ちたい」と思いました。それからLDHが運営するスクールのEXPGに通い始めて、オーディションを経てGENERATIONSのボーカルとしてデビューすることができました。
──普段、洋楽は聴きますか?
洋楽を本格的に聴き始めたのはこの仕事に就いてからですね。特に今は西海岸の音楽が好きで、自分がソロで作る楽曲はサーフミュージックがベースになっています。留学で現地の景色や空気に触れられたことで、「この時間の流れ方だったらこういうサウンドになるよな」と、答え合わせがたくさんできました。
──2015年に行われたワールドツアーの感想を教えてください。
ロンドン、パリ、台湾、香港に行きました。各地で反応が違って、日本では静かに聴くバラードでも海外では手を振ってくれたりするのも面白かったし、英語のMCが伝わったときの手応えもあって、学びの多いツアーでした。音楽の楽しみ方は人それぞれと言いますが、それをステージでリアルに体感しました。ただ、当時は日本で活躍の場を広げている時期だったので、慣れない海外でツアーをすることにネガティブな気持ちもありました。最終的には、みんなで力を合わせて達成感もあったんですけど、いまだったらもっと前向きに楽しめたな、もったいないことをしたなという思いもあります。
──もし、再びワールドツアーをするなら、どんなことに挑戦したいですか?
英語でのMCはもちろん、日本でのライブでも「質問コーナー」を設けたりとファンとのコミュニケーションを大切にしているので、海外でもそうやって一体感を作りたいですね。音楽というフィルターを通せば、さらにいいものになると思うので。

英語を学びたいと思う気持ちに年齢は関係ありません。
続けることがいちばん大切です。僕も続けるので一緒にがんばりましょう!

英語ができるようになればいま以上に人生を謳歌できる

──留学を決意されたきっかけを教えてください。
以前、L.A.でMV撮影をしたとき、バンドのベーシストに地元のジャズバーに連れて行ってもらったんです。彼は英語ができたから飛び入りで歌って大盛り上がり。だけど、そのときに「お前も歌うか?」と振られて、日和ってしまって……大きな後悔とトラウマに。そしてその後、コロナ禍で時間があってサーフィンやモーターサイクルのカルチャーにのめり込んでいくなかで、自分がやりたいことを突き詰めていったら「英語」にたどり着きました。英語ができるようになれば、いま以上に人生を謳歌できることに気付いたんです。そのときのトラウマの払拭もしたいし、自分が好きなカルチャーの世界をもっと広げたいと思い始めたら、もっと知りたい、学びたいという気持ちに180度変わりました。
──サンディエゴを留学先に選んだ理由は?
海のそばの学校を探していたんですが、L.A.は日本人が多いと聞いたので、日本人が少ないと言われていたサンディエゴに決めました。所属事務所の手も借りずに、直接問い合わせたんです。迷惑をかけたくなかったので、「株式会社LDH JAPANで、GENERATIONSのボーカルをやっている数原龍友と申します」と事前に名乗って、手続きを進めました(笑)。とにかく日本語が通じない環境に行くしかないと思いました。
──留学中はどんな生活でしたか?
着いてすぐに自転車を買って、車も借りて、必要なものを揃えました。ビザの関係で1週間の中で勉強ができる時間が決められていたので、平日は午前9時~ 12時まで授業を受けて、午後はパシフィックビーチでサーフィンをしていました。サーフスポットがたくさんあったので、現地でサーフボードも買いました。もちろん夜は家に帰って課題もしましたよ。もともと勉強嫌いだからノートをとるのが下手で、罫線も気にせずぐちゃぐちゃ。恥ずかしくてとても見せられないです(笑)。ただ、「Have a good day.じゃなく、Have a good one.って言うんだな」とか、「みんなabsolutelyって使っているな」みたいに、教室では出会いにくい実用的な生の言い回しに触れられたことは大きかったです。
──現地の人との交流もありましたか?
語学学校のアパートメントでルームシェアをしていて、最初はスイス人のカップルと僕の3人だったから、ちょっと気まずかったですね。でも、お互いの郷土料理を交換したり、ピザパーティーに交ざったりして楽しんでいました。最初は僕が歌手だということは隠していたんですが、ひとりのクラスメイトがあまりにしつこく聞くので「『ONE PIECE』のオープニング曲を歌っている」と伝えたら、学校中に一気に広まってしまって、翌日から「KAZ! KAZ!」と声をかけられるようになりました(笑)。
──サーフィンはいつからやっているんですか?
6~7年前に、ハワイのワイキキでくるぶしサイズの小さな波に乗ったのが始まりです。そのとき一発で波に乗れたから「俺、サーファーじゃん!」と思ったんですが、日本でやってみたら、全然サーファーじゃなかった(笑)。だけどその難しさにハマっちゃって、いまでは煮詰まるとすぐ海に行きます。サンディエゴって湘南と同じ太平洋の海なのに、波のパワーも違うしイルカやアシカに出会うことも珍しくなくて、同じものでも角度を変えて見る大切さに気付かされました。それに、海に入るからこそ気付くことや、インスピレーションがあるので、サーフィンは自分にとってすごく大事な時間ですね。
──アメリカのカルチャーも、もともと好きだったんですか?
昔からアメカジファッションが好きだったし、周りにバイク好きも多かったんです。それで自分もバイクに乗りたかったので、YouTubeチャンネルを立ち上げて“乗る理由”をつくりました(笑)。そうやって好きなものに触れていたら、その答え合わせをしたくなったことが、留学にもつながったと思います。

海外の人が聴いたときに違和感ないレベルで歌いたい

──留学中はレコーディングもされたそうですね。
アメリカでも、楽曲制作がしたいなと思って、L.A.のスタジオを借りました。あとは、楽曲のディレクションをゴスペルシンガーの方にお願いしていたので、ヒューストンの教会でクワイヤー(聖歌隊)のみなさんのレコーディングにも参加しました。海外でのレコーディングは時間に限りがあるという点でシビアでしたし、発音やフレーズを気にする人もいれば逆に発音よりも気持ちを重視する人もいて、日本で制作するときとは違う緊張感がありました。
──英語詞の曲を歌うときは、意識が違いますか?
日本語と英語ではグルーヴの捉え方がまったく違うので、解釈からぜんぜん違いますね。将来的には現地の方が聴いても違和感のないレベルまで持っていきたくて、理想は海外のチャートに入ったときに、「え、これ日本人が歌っているの?」と言われるくらいになりたい。かなり難しいことだと思いますが、目標はそのくらい高く置いています。
──ソロとグループでの違いはありますか?
グループではパフォーマーもいるので、やはり“踊れる楽曲”が中心になりますね。求められるものと自分たちのやりたいことのバランスはとても意識しています。一方、ソロでは、サーフィンやモーターサイクルなどの自分の好きなカルチャーから受けるインスピレーションを、まっすぐ音にして伝えています。メンバーたちもそれぞれ、俳優業やソロ活動をしているので、お互いに経験を重ねてまた集まったのがGENERATIONSというイメージですね。心強い仲間たちの存在が、一人で外に出る自信にもつながっています。
──今後の目標を教えてください 。
サンディエゴと中目黒を行き来する二拠点生活を本気で目指しています。鍵は英語ですね。将来的な海外活動を視野に入れてInstagramも英語で投稿していて、今はまだ反応は少ないですが、これから積み上げて、2年後くらいにはL.A.やサンディエゴを巡るカリフォルニアツアーをやりたいです。パートナーのギタリストを呼んで、アメ車に機材を積んで各地を回りながら、音楽と好きなカルチャーを楽しむなんて最高じゃないですか。そのための準備を、いまから始めています。そうなってくると、サンディエゴに家も借りないといけないですよね(笑)
──最後に、ECCに通っている生徒のみなさんにメッセージをお願いします。
まず、いま学び始めていること自体が素晴らしいと思います。自分はスタートが遅かったぶん、世界が広がってからその楽しさを強く実感しました。知らない景色や食べ物に出会うと、人生は何倍も豊かになる。そのときに英語は必ず武器になりますし、年齢は関係ありません。僕が留学に行ったのは30歳で、確かにクラスのみんなは若い子ばかりでしたが、だからこそ年齢を言い訳にしちゃいけないなと気付けました。とにかく、続けることがいちばん大切だと思うので、僕も続けていきます。一緒にがんばりましょう!

Interviewer
Heidi Cannon
ハイディ・カノン

ECC外語学院の外国人講師。趣味はアートや映画鑑賞。出身のイギリスにもサーフィンスポットが数多くあるということで、サーフィン好きの数原さんにおすすめのビーチを紹介していました。

数原龍友 GENERATIONS

1992年生まれ。6 人組ダンス&ボーカルグループ「GENERATIONS」のボーカルを務める。2025年11月現在、『GENERATIONS LIVE TOUR 2025 "6IX SENSE"』が開催中で12月17・18日には千葉県「ららアリーナ東京ベイ」公演を控える。また、ソロ名義“KAZ”としても活躍し、自身のYouTubeチャンネル「ひとまずマイク置いてみた。by数原龍友」では、趣味や食などのライフスタイル動画を配信。

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