~Journey Through Japan~
ニッポン探訪
四季折々の美しい自然と、長い歴史に育まれた我が国ニッポン。
その魅力にひかれてやって来る外国人観光客に、英語で案内をしてみましょう。
その場所ならではのすばらしさを伝えれば、きっと旅人の心に残るはず。今回のテーマは「浅草」です!
テーマ
【浅草】

Topic1 「浅草」ってどんなところ?
東京都台東区に位置する浅草。地名の由来には諸説ありますが、草があまり生えていない、つまり草が浅い状態の土地だったことからついたとされるのが有力です。浅草のはじまりは地名を冠した「浅草寺」。伝説によると、628年、隅田川で漁をしていた檜前浜成と竹成の兄弟が、一体の像を発見します。2人が地元の長、土師中知(名前は諸説あり)に像を見せたところ、聖観世音菩薩、いわゆる慈悲をつかさどる「観音様」だとわかりました。それが現在「浅草寺」の本尊として祀られているそう。そして政治の中心が江戸に移った江戸時代には全国から参拝客が増え、1903年には日本初の映画館が誕生。芸能の町としても栄え、浅草は多くの文化や歴史が交差する場所となりました。
浅草にまつわるキーワード
- 三社祭Sanja Festival
- 浅草寺のとなりにある浅草神社で、毎年5月に行われます。浅草寺ゆかりの檜前浜成、檜前竹成、土師中知の三名が祀られているため、「三社」と称されるようになったといいます。
- ほおずき市Hoozuki Market
- かつて赤いほおずきは、持病を治すといわれており、毎年7月9日、10日に、浅草寺の境内にほおずき屋台が並びます。別名「四万六千日(しまんろくせんにち)ほおずき市」。両日参拝すると、46,000日分のご利益があるとか。
- 浅草サンバカーニバル
Asakusa Samba Carnival - ブラジル・リオデジャネイロのサンバカーニバルをヒントに、1981年から開始。毎年8月ごろに行われ、50万人の見物客が訪れるそう。踊りながら道を行く各チームが、パレードの美しさを競い合います。
- 金龍の舞Golden Dragon Dance
- 1958年に、浅草寺の本堂再建を記念してつくられました。長さ18m、重さ88㎏の金色の龍が、境内や仲見世通りを舞い踊りながら進みます。その迫力は圧巻。
ニッポンコラム
日本の文化や風習を説明するとき、知っておくと便利な豆知識をご紹介。
今回は、浅草寺にちなんで「寺」について。
Buddhist Temples
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寺とは?
6世紀、仏教が日本に伝来し、多くの寺院が建立されてきました。現在では全国に約75,000あるとされています(文化庁「宗教年鑑」/令和5 年版)。寺に祀られているのは、開祖のブッダこと「仏様」。寺は元来、仏様との結びつきを深めるための場として生まれたといわれています。そこで、ブッダの教えを学び、悟りへの道を開くべく、座禅や写経といった修行を積んでいるのが僧侶。同時に寺は仏様に祈りを捧げる場でもあり、訪れる人に深い静寂と安らぎを与えてくれます。
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参拝方法は?
寺で参拝する時は、神社とは違い、手を叩きません。仏教では、右手が仏様、左手がすべての生き物を表すとされていて、両手の指をまっすぐ伸ばして手のひらをあわせる(合掌)ことで、仏様と生き物が一体になる意味を表しているからだそう。さい銭箱に入れるおさい銭の額は自由ですが、「ご縁があるように」と五円にするなど、語呂合わせで決めてもいいでしょう。なお、神社での参拝で手を叩く(拍手)のは、音で神様をお呼びするためといわれています。
Topic2 浅草の名所・名物を知ろう
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雷門
Thunder Gate浅草寺の総門「雷門」は、高さ11.7m、幅11.4mを誇る浅草のシンボルで、左右から風神雷神がお出迎え。現在の門は、1960年、松下電器産業(現パナソニック)社長の松下幸之助さんの寄進で再建されました。
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仲見世通り
Nakamise Street日本で最も古い商店街の1 つ。もとは浅草寺境内の掃除を、賦役として課された人たちが、境内に店を出す権利を得たのがはじまり。約250mの参道に約90もの店舗がぎっしり。
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かっぱ橋道具街
Kappabashi Kitchen Street日本一の道具街と名高い、料理関係者の聖地。約800mにわたって、食の専門店約170店がずらりと並びます。食器や調理器具など、プロ仕様のものが手に入り、特に食品サンプルが大人気。
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雷おこし
Kaminari Okoshi浅草寺の雷門から、その名がついたとされるお菓子。一般的には、蒸したうるち米を煎って膨らませ、そこに水飴や砂糖を加え、固めてできあがったものです。
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人力車
Rickshaw Ridesその名の通り、人の力で引かれる車。明治時代に発明され、大正時代には徒歩より速い移動手段として流行。現代では、これを引く逞しい車夫が観光地を案内してくれます。
Topic3 浅草を案内してみよう

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Welcome to Asakusa, where Tokyo's rich history and vibrant atmosphere blend seamlessly together.
(浅草へようこそ。ここは、東京の豊かな歴史と活気あふれる雰囲気が混ざり合う場所です。)
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Begin your journey at the iconic Kaminarimon (Thunder Gate), and wander down Nakamise Street, a bustling avenue filled with traditional shops, which will lead you to the timeless beauty of Sensoji Temple.
(旅は、象徴的な雷門からはじまり、にぎやかで伝統的なお店が並ぶ仲見世通りを抜けて、歴史が息づく美しい浅草寺へと続きます。)
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For a memorable experience, hop on a rickshaw and explore the nearby Kappabashi Street, famous worldwide for its high-quality kitchenware.
(思い出に残る体験として、人力車に乗って、高品質な調理器具を扱う街として世界的に有名な「かっぱ橋道具街」を巡ってみてはいかがでしょうか。)
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Before you leave, treat yourself to "Kaminari Okoshi," a crisp and sweet snack. I hope it will help you remember the charm of Asakusa.
(帰る前に、サクッとした甘さが魅力の「雷おこし」をお土産にどうぞ。浅草の魅力を少し持ち帰ってください。)


